本日私は8時から14時の研修でした。担当は一緒にいると安心するRaquelさんです。
まずオハヨウケアをして朝食の誘導をしたり、居室で召し上がる方に支度をしてお持ちしました。
朝食後のミーティングを兼ねたフィーカでは、居室清掃やシャワーが出来ている人のリストを見ながら、本日実施予定の方を「私はこの人をするね。」と役割分担をしました。私が見学と一部介助をしたのはGさんとUさんの女性です。
Gさんは102歳とご高齢で小柄な女性です。車椅子に座って歌いながら踊ることもあれば、体力を消耗すると傾眠がちになって「あー、あー、」と吐息とともに声が漏れます。居室で朝食提供後に訪室すると、珍しく完食されていて、「今日は調子がよさそう。」とお話しがありました。トイレ誘導中にRaquelさんより、「この方は水が大嫌いで、特に顔に水がかかるシャンプーはとても困難。本当はシャワーチェアに移り替えてシャワーをしたいけれど、毎回混乱して安全が保てないのでここでします。」と濡れた床で滑ったり、混乱した状態での移乗は危険が伴うとのことで回数を最小限にするねらいもあり、トイレ誘導した後そのままトイレに座った状態でシャワーを始めます。いつも温厚な印象のGさんですが、体にお湯をかけると全身を震わせるほど力を入れて大きな声で訴えています。洗身していると介助中に腕を強くつかむことがあり、Raquelさんは優しい口調で「大丈夫よ。」と体をさすりながら落ち着けるように働きかけます。シャワー中に終始混乱したり大声を出していたGさんが落ち着いたのは、体を拭いて、保湿剤を全身に塗布して、洋服をすべて着た瞬間でした。終了すると今までの混乱が無かったかのように微笑んで幸せそうにベッドに入りました。昼食まで休憩するそうです。
Uさんは小柄で、居室からほとんど出ずに居室内で生活されています。体調が良い時は歩行器を使用して、疲労感や気分の落ち込みがある時は車椅子全介助で移動されます。トイレ誘導中に「こちらの方も本当はシャワーチェアに座りたいけれど、シャワーで体力を消耗して座っていることが難しかったり、混乱のある時もあるので、ここでシャワーします。」とトイレに座った状態でシャワーを開始します。初めはしっかり座っていられたUさんですが、徐々に上半身が前傾してきて表情も疲労感が見えます。終了後は車椅子になんとか移乗する事ができました。
以前の研修参加者から”トイレに座ったままシャワーをしていたのが驚いた”という話を伺っていたため、始めは「トイレでシャワーするの?」と身構えました。しかし、お二人とも訳があってトイレで実施していました。全員トイレで実施するのが普通ではなく、その方に合わせて実施していて、基本的にはシャワーチェアを使用すると仰っていました。
日本の文化でトイレでシャワーをする発想は今までなかったので、カルチャーショックはありましたが、お二人の大変なご様子を見ていると、何が正で何が負なのか、何が普通で何が普通でないのか分からなくなりました。 ”日本では” と ”スウェーデンでは” の違いを感じ、色々と考えさせられています。
※トイレのレイアウトは先日三浦さんがアップしてくれた写真の居室と同じタイプです。
昼食はお魚のフライの香草ソース乗せと、ポテトクリーム、グリンピースで、デザートにベリーソースをかけたアイスクリームを作りました。お魚のフライは冷凍されたものをフライパンで揚げてオーブンで温め中心温度をしっかり測ってから提供します。ポテトはゆでて、バターをたっぷり入れてつぶします。本日のメニューは好評で、いつも泣いているご入居者がとびっきりの笑顔で召し上がっていました。
昼食後は他の階のスタッフが一人来て一緒にフィーカをしながらこれからのスケジュールについてミーティングしました。他の階のスタッフが来ることは殆どないため珍しいと思っていたら、アクティブの備品購入の相談をしていました。「次までにこれは必要だね、あれも少なかったね。」と日本でも見る光景です。
昼食の準備開始!
隣のユニットのムードメーカーです。
美味しいわよ!
ワンプレートに慣れてきました。
今まで排泄介助についてあまり触れてこなかったため、お伝えしようと思います。
皆さんテーナのパッドを使用しており、どのタイプを使用するかは看護師がそれぞれに合うものを選んでいます。本日はパッドが入庫したとのことで各居室に配っていました。いつも切らすことなくトイレの戸棚に常備されています。
TENAのパッケージもおしゃれです。
ケアをするにあたっての判断について、これからも考えていこうと思います。
N.I
今日の目的地はシェップスホルメン島です。いままで訪れた旧市街や王宮からすぐ目の前の、ほんの小さな島です。ここにはストックホルム現代美術館や建築博物館、東洋博物館など、美術館や博物館が密集している地域です。アクセスも簡単なため、ここを目指して歩いてみました。
まずは中央駅で下車し、大通りを歩きます。
ここは途中にあるストックホルム国立美術館です。一番訪れたかった美術館なのですが、2018年まで改装工事中とのこと。残念!
国立美術館の先の橋を渡ると、もうシェップスホルメン島です。
島の中には本当にたくさんの施設が集まっています。
企画展・特別展もいろいろと。
とりあえず近代美術館に向かいました。ここは北欧らしく入場料が無料!ここ以外にも無料の博物館はストックホルムに結構あるようです。羨ましい。
内部は落ち着きのある洗練された空間で、かなりの広さがありました。平日なのですが、多くの人が来館していました。現代アート展に関しては、正直日本でもあまり行かないのですが、異国の地でゆっくり鑑賞していると、普段の日常とは何か違った感覚に包まれるようで、不思議な経験でした。
お土産に、モディリアニのマグネットを購入。
次はすぐ近くの東洋博物館に行ってみました。ここは中国や朝鮮半島、日本に関する展示を行っているところです。ここもなんと入場料は無料!羨ましい。
中は先ほどの近代美術館に比べ、小さく可愛らしい感じでした。展示は逆になかなかのボリュームで、見ごたえありです。日本を遠く離れた北欧の地で、日本を含むアジアの歴史についての展示を見るということだけでもかなり不思議な体験です。自分がどこの国の人なのか、よくわからなくなるような。
今日は2件だけでしたが、また滞在中にほかの美術館にも行ければと思っています。
帰りはまた旧市街を抜けて新市街までぶらぶらしながら帰ってきました。途中本屋さんに立ち寄り、ストックホルムの写真集を何冊か立ち読みしてきました。実際に来て毎日感じていますが、ここはとても美しい街なので、もし写真集が手に入ればお土産にしたいとこの間から思っているのです。何冊か見比べて候補を選び、ただ購入は帰国前のお楽しみにとっておくことにしました。また休日にこの辺りに遊びに来ようと思います。
今日で連休は終了で、また明日から施設実習が始まります。2日間だいぶ充実した休日を過ごすことができたので、また明日から頑張れそうです。
H.A
私も本日お休みです。先に観光している二人からも情報を得て、ユールゴーデンの北方民俗博物館に行ってみることにしました。スウェーデンの歴史にも触れてみたかったからです。同じくお休みの青柳さんと最寄り駅まで一緒に行き、中央駅で別れます。私はスルッセン駅からバスが出ている、と情報を頂き、スルッセン駅へ。まだまだ一人はドキドキ…。始めにお断りしておきますが、私の今日のブログは事情により写真が多めです、、理由は後半に分かると思いますのでお付き合いくださいませ。
グスタフスベリとは違うバス乗り場で初めは見つけられませんでしたが、無事に発見
バス停から降りるとすぐに建物が目に入ります。
行くまでの道もきれいに舗装されています。
かの有名なヴァーサ博物館もすぐ近くで同じ敷地内に。
実は3人とも見学したいので後の楽しみに取ってあるのです。
正面玄関。迫力があります
4階まで展示スペースがありかなり見ごたえがあります。私も2時間、じっくりと見学しました。1階には、かなりのスペースでスウェーデンの照明の歴史が展示されていました。
日照時間が短い期間も長いことから照明にこだわりがあるのでしょうか、ろうそくの明かりも大切にしています。
博物館内でのランチのサンドイッチ。日本からのお守りも一緒です。
見学だけで割と疲れましたが、歩いて帰りたくなり、てくてく歩きます。
歩きながら「そういえばスウェーデンで教会に入れてないなー」なんて考えながら歩いていると気になる建物が…。近づいてみます。
中は分からないけど、なんだかとても気になる…。引き寄せられるように近づきます
玄関には「OPEN、OPEN」の文字が!これは入っていいんだよね?恐る恐る入ります
!!!!!!
思わず息をのみました。素晴らしい内装の教会です。
人って本当に感動すると息を呑んで声が出ないんですね。
「そうか、私は今日、ここに導かれて歩いていたんだ…」
正面のキリストさまの下に。
何も悪いことはしていませんが、自然と頭を下げて懺悔の気持ちに…
なんだか一瞬で心が洗われたような気がしました。涙が出ました。
ちなみに私はキリスト教信者ではありません。無宗教です。
ゆっくりと教会内を見学しながら撮影
ろうそくを立ててコインを払います。
この機会を頂けたことに感謝をこめて…
私以外にもたくさんの方に感動を与え続けてほしいです
ステンドグラスが荘厳な雰囲気を引き立てています
そして、ここにもなんとカフェスペースが…!
下で男性が食事をしていました。自由に開放されているんですね。
昼食中にお邪魔して申し訳ありません。。
入口のドアの上にはお面が…
念願だった教会見学に思いがけず成功し、感動のままにガラムスタンまで歩いてきました。結構な距離のはずですが、教会やオペラ座等、素敵な建物もあり、風が強く寒さが身にしみているはずですが、心の中はぽかぽかで帰宅しました。帰って二人に話したところ、二人も興味を持ってくれました。地図上だと聖ユージン教会かな、と。私もまた行きたいです。
研修も後半にさしかかり、3人とも少しばかり疲れを感じてきています。(体調は崩していませんが)頑張り時なので、と早目にアパートの戻り夕食(チキンライスと具だくさんポトフ、キャベツのサラダ)を済ませ、明日早番の方もいるので研修に備えて早目に休みます。今日もとても素晴らしい一日でした。感謝です。
M.K
日本とスウェーデンの文化が違えば当然価値観も違ってくると思います。私は個人的にはスウェーデンの「ケア」が好きです。ひとりの人として対応してくれて、ひとりの人として理解してくれる。そこには、職員への教育や会社の理念、ケアに関するアセスメント等様々な裏づけがあるのだと感じますが、一番が目の前にいる利用者の為にということです。私が認知症対応型通所介護を立ち上げた時に、見学に来られたCMから、ここは何もしていないのねと言われたことがあります。「何か」をするのがケアではなく、そこにいる人と時間を共有し、一緒に時を過ごし、一緒に笑い、一緒に食べて、一緒に会話する。そんな当たり前の日常が「ケア」でしょと思います。スウェーデンの「ケア」をたくさん感じてきて下さいね。
返信削除話は変わりますが、今回の宿泊先がアパートメントで良かったね!今までも良かったけど個人的には一番良いかな~。次回以降の為に、アパートメントの玄関から部屋まで、ランドリー等いっぱい写真を撮ってきて下さい。最高の場所であったら、次回以降もここにしようかと思います。
美術館や博物館良いですよね~。私も日本では行きませんが海外では行きます。教会も素敵ですよね~。私も無宗教ですが、スウェーデンやデンマーク、イギリス、オーストラリアで教会に行きましたが、なぜか心が洗礼される気持ちになりました。普段の日常と違う非日常的な異国での体験がそう思わさせるんでしょうね~。
いつかまた行きたいな~~~。
北島学
お疲れ様です。コメントありがとうございます。
削除スウェーデンでは、自分の研修先の施設一か所しか実際には見ていないので何とも言えませんが、コメントで書いていただいたように、入居者さんと、時には家族も巻き込んで、一緒に生活をしているような雰囲気を毎日感じています。お茶をしたり、一緒に食事をしたり、世間話をずっとしていたり。うまく言えないんですけど、職員の態度から『業務』や『仕事』っていうのをあまり感じないんですよね。舞浜倶楽部の自分のユニットのように、きっちり時間ごと、職員ごとに分かれたタイムスケジュールも無く、あるのは最低限の内容の書かれたもっと簡単なものです。『サービス』っていうのとも違うような。『大丈夫ですか?』(これ日本で自分はよく言ってるような気がするんですけど)『お困りですか?何かしましょうか』という会話があまりないような気がします。あと『ちょっと待っててください』もないような。
もちろんなにもしていない訳ではなく、排泄とか服薬とかはきっちりケアのプロとして各人に対応していますし、会話もちゃんと認知症のそれぞれの方にあった話し方や内容のようです。ケアの質問をするとしっかり答えてくれますし。
なんだか頭の整理がついてないまま感じたことをそのまま書いてしまったので、まとまりのない内容になってしまいました。ただ、日本とスウェーデンのケアの違い、生活の違い、文化の違いを、善し悪しを考えずに最後まで見ていきたいと思っています。
新浦安 青柳
北島さん、コメントありがとうございます。
返信削除出発前からスウェーデンのケアについて皆さんからたくさんお話もいただいていて多少の理解もあったつもりでしたが、やはり「百聞は一見にしかず」とはよく言ったものですね。施設実習が始まってからたくさんの気づきと驚きの連続です。忘れないようにメモをノートにまとめて記録しています。ブログにも日々の事も詳細に紹介していきたいと思います。
アパートメントですが、本当に快適です。アクセスの良い立地と周辺の環境もスーパーや公園まで整っています。週1回、火曜日が居室清掃の日でした。自炊がはかどるのはキッチンやキッチングッズがきちんと揃っているから、でもあります。滞在先の環境は生活の基盤となるので本当に大切だと思います。そういう意味ではこの滞在先は間違いなく文句なしだと思います。次の方にもお勧めできます。
今日は珍しく晴れているので、出勤前に公園でマイナスイオンをたっぷり浴びて行こうかと思います。 富士見三浦
北島さんありがとうございます。
返信削除価値観の違いについて驚くこともあれば共感することもあり、それは文化の違いがあるからなんだと思っています。もっといろんなことを見て、して、感じてみたいと思います。私もその価値観になるのではなく、そういう考え方もあっていいよねとお互いの文化を尊重できるように理解したいと思います。
誰と関わるのも人と人としてというのは私も実感しています。ご入居者だから、スタッフだから、家族だからということではなく、人と人として関わる。特に飾ることなく自然に関係ができているように感じます。
アパートメントは本当に快適ですよ。最寄り駅に近くて、ストックホルム中心地にも地下鉄で15分かかりませんし。調理器具や食器がそろっていて、洋服用アイロンもありますし。参加していませんが曜日ごとに、コーチ付きのランニングや映画鑑賞会もしているようです。
美術館・博物館は日本でも行くので、ストックホルムのようにいくつもあると、どこも行きたくてワクワクします。今日はお休みなので、美術館に行こうと思ってます。私も無宗教ですが教会も素敵ですよね、ステンドグラスから差し込む光が綺麗で、海外の教会は歴史を感じます。今まで入ってもいいのか分からず行っていませんでしたがトライしてみようと思います。
富士見 石井
みなさん、研修お疲れ様です。シャワーとトイレが一緒というのが、想像できませんね。でも、それが一人ひとりのタイミングに合わせて、シャワーをしたりしていることがよく分かりました。
返信削除博物館や教会、本当に素敵ですね。日照時間が短くて、照明に工夫を凝らしていることを読むと実際に見てみたくなりますね。こちらでもなかなか教会に行く機会はありませんが、一度行ってみたくなりますね~。
名前を入れるのをわすれました。富士見 小松でした。
返信削除小松さんお疲れ様です。いつもコメント嬉しいです。
削除想像するのは難しいですよね、私も初めてのことで何とも不思議な気持ちです。
照明は各居室とも違っていてどれも素敵です。シャンデリアもあれば、シンプルなデザインのものもあり。照明やインテリアが好きになりました。
富士見 石井
小松さんコメントありがとうございます。富士見の事務職員さん、全員からコメントいただけるとは、嬉しい限りです。
削除教会、本当に本当に素敵でした~。皆さんに見てもらいたいです。写真よりも実際は本当に…(泣)教会巡りしたくなりました。
照明も施設内もそうですが、居室もこだわりを感じます。温かみが出ますよね。自分の家も考えようかなーと思っています。 富士見三浦
皆様お疲れ様です。テーナのパッケージお洒落ですね。又、美術館や博物館が無料で驚きました。日本では無いですよね。それに、教会の写真!素敵過ぎます☆もう研修も後半なんですね。無理なさらずに頑張って下さい。ほな!おやすみなさい~
返信削除富士見 野口
夜勤休憩中の富士見 串崎です。
教会の写真、素晴らしいですね!
ますますスウェーデン行きたくなってきました!
ストックホルム市立図書館もガイドブック見るとすごそうですよ。
もし機会があったら・・・。
皆様お疲れ様です。富士見の小島美寿々です。
教会素敵ですね。スウェーデンは住みやすく福祉面で充実しているようですが、無料の施設まで充実していて良い国ですね。研修もですが、観光も楽しんで良い時間を過ごして下さい。
富士見の夜勤の皆さん、コメントありがとうございます。
削除私の研修参加の目的、「スウェーデン研修に行きたくなる人を増やす」事が叶いそうでうれしいです、少なくともこんなにたくさんのコメントを頂けるとはブログを始める前は思ってなかったので、それだけ皆さんが興味を持ってくれてるだけでも嬉しいです。
毎日、たくさんの刺激を受けているので、日本に帰ってから皆と何ができるかなーと今から想いを馳せています。実習先の担当者もそれを理解してくれているようで協力的で本当に感謝です。後半も頑張りますね!
野口さん、ほななー。Fさんは復帰したのかな? 富士見三浦
野口さん、串崎さん、小島さんお疲れ様です、嬉しいです!
返信削除野口さん
充実した研修になるようにしていきたいと思います。
串崎さん
ストックホルム市立図書館ですね。調べてみます。
ガイドブックとは、串崎さんスウェーデン行きましょう。
小島さん
無料なのは驚きました。暮らしやすい国だと思います。
富士見 石井
教会の様子に自分も感動してしまいました。
返信削除コメント一つ一つ、イイネボタンあったら押したいんですけど、ない!
中島
中島さん、コメントありがとうございます。
削除本日のブログでも教会巡りした様子をアップしましたので、お楽しみに。
ですが、個人的には1件目にたまたま行ったこの教会が一番感動しました。イイねボタン良いですね、コメントはどんな内容でも頂けるとすごくうれしいです。残り少なくなってきましたが、頑張ります。 富士見三浦