2017年10月8日日曜日

研修7日目 2017.10.7

 

 本日は8時から15時の勤務で、Raquelさんについて研修しました。早番は初めてだったため、全体の流れを見ながら、遅番と同じ動きをする部分は一緒に実施しました。
 8時からはオハヨウケアと朝食(パン、ヨーグルト、シリアル、卵、チーズ、ジュース、コーヒーの好きなものを選ぶ)前の誘導のため、お一人ずつ訪室して様子を伺いながら介助を実施しました。また、提供時間が決まっている方もいるため、全体を見ながらケアを進めていきます。起きたくない方は無理に起こさず、「また後で。」と声掛けをして退室します。部屋で食べたい方はお持ちしています。朝食が一段落付くと職員でフィーカをしながら、今日の食事やアクティブの確認、特変のある方の情報共有をしつつ、お子さんの話もして笑い合うコミュニケーションの時間になっていました。フィーカが人間関係を円滑にすることに繋がっているようです。
フィーカセット
コーヒー、紅茶、ケーキやお菓子がいつもあります。

 昼食は普段とは違い週末はスペシャルセッティングになってメニューも豪華です。品数も多いため、普段より早めに仕度を始めたとのこと。サラダ、メインの鶏肉、タイ米、スウェーデンのキノコのソース、デザートのプリンまですべて手作りです。スウェーデンの調理では、バターのクリームや粉のバニラビーンズ、バケツ並みの大きさのケースに入っているイチゴジャム、と日本では見ないものばかりです。食事にバーターやクリームを多く使用していることも印象的で「スウェーデンではポピュラーよ。」と仰っていました。
昼食中はワインを飲む方もいて、食事をとりながら「ゴット!(おいしい!)」とスタッフに笑顔で伝えていました。私も頂きましたが、とてもおいしかったです。また、毎日の食事はスウェーデン料理であることがほとんどで、皆さんになじみのある料理だと仰っていました。

 手作りのプリン、私もお手伝いしました。

昼食後の一場面です。
周りに人が少なくなったり、何をするのか分からなくなると不安そうな表情で何か訴えられたり、車椅子を自走する女性がいます。昼食後には新聞を見ながらクロスワードをされていましたが、周りに誰もいなくなったことに気付き、不安な表情で見まわしながらスタッフに話しかけます。ちょうどその時にセンサー発砲があり、しっかりお話を聞けないままスタッフが離れるとソワソワと車椅子を自走して行きます。居室とは反対方向の廊下に進んで行かれたため様子を伺うと、仰っていることは分からないけれど、困っている様子。ちょうど廊下の突き当たりに大きな窓があり、ソファとテーブルが置かれていて、テーブルの上にスウェーデンの画家の書いた画集が置いてあることに気付きました。突き当たりを指さすと頷かれたため、窓の前にお連れすると空を指さして「雨なの・・・。」とつぶやいてこちらを見ています。そのまま画集を目の前で開いてみると「オッ!」と反応があり、書いている文字をなぞって読んではスウェーデンの絵を見て時折微笑んでいました。本を見ていたのは5分ほどでしたが、その間は集中して楽しまれている様子でした。その後は再び不安そうな表情をされていたため、環境とご本人の集中している時間を考えて、落ち着けるために何か出来たらいいなと思いつつ、それはその方が望んでいることなのか、自己決定してもらえるのかと、日本流で考えた後にスウェーデンの考え方を思い出し、どうしたものかと。担当のRaquelさんに質問してみようと思います。

廊下の突き当たりには、どこにもソファとテーブルのセットがあります。
置いてある本は雑誌や小説、画集と様々。

本日のスルッセン。
あいにく曇りや雨が多いお天気。

 本日は三浦さんと一緒に退勤して時間も早かったことから、スルッセンに行ってみようと一緒に出掛けました。私は前回行き着けなかった為、一度言っている三浦さんと一緒に行けてとても心強かったです。おしゃれな洋服、雑貨、本屋、照明、カフェやバーもあり、若者でにぎわっています。二人とも素敵な洋服を手に入れて大満足です。今日の夕はお好み焼きパーティー、楽しみです。
N.I


青柳は今日は9時からの勤務でした。朝は比較的ゆっくりした雰囲気で、モーニングケアも一部屋ずつ順番に入っていきます。この施設は基本的には食事をスタッフが用意するのですが、朝に関してはそういう形ではなく、起きてきた人にヨーグルトや軽めのパンを提供しています。そのため、朝決まった時間にみんなが食堂に揃うということはないため、ゆっくり起きる方は9時以降になったりしています。
今日は一番最初に起床介助に入った方に対して、カニヤナさんがタクティールの交渉をしてくれ、さっそく行うことになりました。今日は昨日とは違い、最後までやり通すことができました。ただ反応はあまり…(笑)

次の方は認知が進んでいて聞いたことをすぐに忘れてしまうので、頻繁に自己紹介をするのですが、今日はカニヤナさんが『日本の歌よ!』と、スマホでドラえもんのテーマ曲を流し、全員で歌いながらモーニングケアをするといった、いささか不思議な体験をしました。ただ雰囲気はとても明るく、楽しいものでした。その方もニコニコして一緒に手を叩いたりしてくれました。
ユニットに誘導し、すでに来ていたほかの方たちと一緒にコーヒーを飲みましたが、そのまま引き続き日本のアニソン大会になり、クレヨンしんちゃんや一休さんなど、ほかにもスウェーデンの曲が次々と流れ、職員もコーヒーカップ片手に参加して、歌をみんなで口ずさんだり、手拍子を叩いたりと、とてもいい雰囲気でした。

今日の昼食です。じゃがいも、ミニハンバーグ、サラダ、アイスクリームでした。

食事介助の様子

午後は引き続き、随時排泄ケアをしたり、洗濯物を返したりといった業務を行いました。
ある方にカニヤナさんが爪切りをし、そのあとに『彼女は爪をキレイにするのが大好きなのよ』と、爪にマニキュアを塗るように言われ、慣れないながら塗らせていただきました。

談話コーナーでゆっくりくつろぎながら

ピース!

認知と言葉の壁で、意思疎通は難しいのですが、終始とっても笑顔でした。
ちなみに談話コーナーはこんな感じです。


玄関脇にあるちょっとしたおしゃれスペースです。北欧らしく薪ストーブがありますが、安全のため炎はニセモノです。たまにここで座って休んでいる方もいらっしゃいます。
今日は休日らしく、のんびりした一日でした。
H.A


 本日は7時から15時の勤務です。前回の反省を受け、4時半起床で5時45分にアパートメントを出ました。余裕をもって30分前に到着です。ただ、時間が早くて月と星が見えていました。そして寒かったです。
Ericaさんは残念ながら今日も病休との事。心配です。おとといと同じサミラさんが担当してくれました。

本日もモーニングケアから入ります。今日でやっとご入居者の名前の正しい発音、部屋の位置をしっかり把握できました。研修中に私なりのマニュアルを作成してみようと思います。Aさんが前髪と分け目にこだわりを持っていること、昨日ヘアカットをした方が3名いたことに気がつきました。
さて、ここのところ、日付と曜日の感覚があまりなくなっていましたが、本日は土曜日です。この施設では、土日の週末には、テーブルクロスを変え、昼にワインを楽しむそうです。理由を確認したところ、苦笑いで「アイドンノー」と言われました。ですが、おそらく週末のスペシャル感を演出する目的かと想像しました。(青柳さんの施設では特にこういった演出はないそうです)

IMG_6382.JPG
週末はスペシャルな飾り付け。AユニットとBユニットでナプキンも違います
同じテーブルセットのはずですが、気分が変わりますね!
ちなみにテーブルには毎日、生花が飾られています
雰囲気作りも環境の大切な要素の一つ。演出も大切です。
おいしい食事を楽しんでいただくためには、環境を整える事から。

IMG_6385.JPGIMG_6387.JPG
昼食のメニューはタイ米、チキンにスウェーデンの伝統ソース、サラダ、ミニオープンサンド
デザートに手作りプリンもつきました。メニューもスペシャル☆そして赤ワインを合わせる方も!

本日は週末ということもあり、ご家族の訪問も何件か見れました。お父さんと一緒にお散歩に出掛ける息子さん、お母さんとフィーカをする娘さん、曾孫さんとお孫さんと3世代でにぎやかに訪問されるご家族。共通しているのは、ご入居者の満足げな表情です。これは日本と変わらない世界共通かな、と思いました。反面、違いも感じた所がありました。ご家族とスタッフの対応を見ていて感じたのは「自然だなー」ということです。表現が難しいのですが、互いに「変に気を遣い合っていない」印象を受けました。ご家族がフィーカセットを使ってコーヒーを準備するのをスタッフは気にも止めません。キッチンの冷蔵庫にもご家族が自由に出入りして開け閉めしています。(いつもしているのでしょう)普段から必要なコミュニケーションはとっているからなのでしょうが、特別に報告をする様子もありません。(スタッフ同士で話をしています)文化や感覚の違いが大きいのかもしれませんが、日本でのご家族との距離感、コミュニケーションについて考えさせられました。

IMG_6389.JPG
施設の階段です。分かりにくいかもしれませんが最初と最後の段をあえて白く色を変えて注意をひくように工夫されています。ご入居者が、私のように雨の日に駅の階段を踏み外すことがないように…

帰りはラッケルさんの心遣いで石井さんと一緒に退勤させてもらいました。早番終わりでまだ夕食にも時間があった為、スルッセン駅まで足を延ばして雨の中、散策(買い物)しました。研修の疲れも吹き飛びます。夕食は3人で相談し、お好み焼きにチャレンジすることに決めました。またまた、私達にしかできないスウェーデンの食材と日本食材&料理法のコラボレーションを試みます。まずはスーパーでソース(それに近いもの)を探し当てるところからになりそうです。毎日が新発見と驚きの連続でウキウキわくわくです。
明日でちょうど、スウェーデンに到着して1週間になります。充実していてあっという間でした。まだまだ学び足りない事がたくさんあります。後悔しないように残りの期間もがんばります。そして、明日は私と石井さんが休みが一緒なので、グスタフスベリの工場(アウトレット品もあるらしい)とガラムスタン観光に行こうと計画中です。雨の予報ですが気にしません。思い残すことがないようにスウェーデンを満喫したいと思います。
                                         M.K










15 件のコメント:

  1. スウェーデンの電車のシートは、公園のブランコみたいですね うふふふふ~
    三浦さん 石井さん 青柳さん風邪をひかないように気をつけて頑張ってね。

    富士見 今井田

    返信削除
    返信
    1. 今井田さんブログ見てくれてるんですねー、ありがとうございます。
      そうですね、電車のシートも柄が可愛かったり、色遣いがPOPでいちいちオシャレな感じです。ホテルのドアが最初からギーギー音がしてうるさいので今井田さんに油をさして直してもらいたいです(笑)
      こちらは寒いですが、東京はいまだに20度あるようですね、うらやましい。風邪をひかずに全員元気で帰れるよう頑張ります! 富士見三浦

      削除
    2. 今井田さんお疲れ様です!コメントありがとうございます。
      今日は雨で、施設玄関にかかっている温度計を見たら5℃しかありませんでした。でも室内はとっても暖かいので大丈夫です。カゼには気を付けて頑張ります。
      新浦安 青柳

      削除
  2. 研修お疲れ様です。フィーカをしながらミーティングとはうらやましいですね。土日はメニューが違ってるんですね~。曜日を確認する要素になるかもしれませんね。雰囲気が変わると気分が違って、食事量なども増えたりしそうですよね。チキンの上のソースがスウェーデンのソースですか?
    お好み焼きはどんなお好み焼きになりましたか?どんなコラボレーションになったのでしょうか?写真楽しみにしています~。 富士見 小松

    お好み焼きは

    返信削除
    返信
    1. 小松さん、コメントありがとうございます。
      フィーカ&ミーティングはこちらでは毎日の当然のこと、きっと一般家庭でも家族で自然と行っているんでしょうね。
      食事はメニューはもちろんですが、テーブルセッティング等の準備段階から雰囲気作りだな、と感じます。もちろん職員の動きや会話の内容、いつもと違った服装をする等も含まれますね。こちらでは良いレストランには決まってろうそくが灯してあります。全部は難しいですが、一部取り入れたり検討できることがあるかなーと思案しています。
      お好み焼きについては、個別で写真送って詳細にレポートしますね。  富士見三浦

      削除
  3. 今井田さんお疲れ様です。
    ブランコ!確かに足元が無いですからね。
    アパートメントの扉がきしんでいるので今井田さんがいたら油をさしてくれるのにと思っています。笑
    いつもありがとうございます。
    富士見 石井

    返信削除
  4. 小松さんお疲れ様です。
    特別メニューの方が心なしか美味しそうに召し上がっているような気がしました。デザートも手が込んでいたので、いつも普通に召し上がる方がスプーンに半分ずつしかすくわずに大切そうに召し上がっていました。
    スウェーディッシュソースだと仰ってましたね、色々な調味料を足して作っていました。

    お好み焼きは、ソースがなかったのでスーパーで謎のテリヤキソースなるものを買って使ってみました。テリヤキかと言われたら悩みますがとっても美味しかったです。笑
    富士見 石井

    返信削除
  5. スタッフと家族の関係、僕も思ったんです。
    僕らの場合は、家族はお客様のような感覚にやはり、なります。でも、スウェーデンでは対等に話し合ってました。感じた事が同じなのだなと。
    話は変わりますが、シャワーの時間は、どんなですか?僕が見たような、トイレに座ってシャワーも済ますような感じとは、現在は違うことを、内心、祈ってしまいます。これも、自分が日本人だから、驚いてしまうだけで、やはり、スウェーデンでは大して異例ではないのでしょうかね。
    価値観の違い、大事にするものの違い、家族との関係や、食事や、お風呂の時間の取り方、
    私も日本人て、こんなだったんだな、大事にしてる事ってここだったんだなって、改めて気づいた時間を思い出しています。ありがとうございます。ブログすごく勉強になってます。
    青柳さん!タクティールケア、グッジョブグッジョブであります!!

    返信削除
    返信
    1. 中島さん、コメントありがとうございます。ご家族との関係性については思うところはありますが、すぐに変わるものではないとも思っています。ただ、ご入居者を中心にご家族と職員と立場は違っても対等にお互いを尊重しながら話し合える関係が理想なのかと思います。

      シャワーについては、私は3件を見学とお手伝いさせてもらいました。事前に伺っていた話がどうなのか確かめたい気持ちがありました。洗面室に洗面台、トイレ、シャワーブースが配置されています。横のトイレから福祉用具を使って移動してシャワー用の椅子にかけていたり、立位可能な方は立ったままで洗身することもありましたが、一人ひとりに根拠と理由があってこの形で対応している、と感じました。99歳の女性の時には、朝の決して時間が余裕あるわけではない時間帯にもかかわらず、トイレ~シャワー&シャンプー~髪のセット(カーラーで美容院のように巻きます)まで行っていました。時間は45分ほどです。なので、ゆっくりシャワーを浴びたい人には対応するし、髪のセットに時間をかけたい場合は対応する、シャワー嫌いの方には代替方法を検討する等、個別性と自己決定を尊重しているように思いました。それを見た時にケアスタッフはオールマイティで要望に応じてなんでもこたえるんだな、と感じました。時には調理師、看護士、美容師の役割までこなす、、改めて尊敬の念を抱きました。
      タクティールについては、私も申し出てはいるものの実施できていないので、今日もチャンスをうかがっていきたいと思います。良いご報告ができることを願って…明日もがんばります。 富士見三浦

      削除
    2. こっちでもタクティールをやらせてもらってます。出発前は認定取れるかどうか、皆さんに心配をお掛けしましたが、今はスウェーデンでも自信を持って実施できています。中島さん始め、協力してくれた皆さんのおかげです。ありがとうございました。
      新浦安 青柳

      削除
  6. 中島さんお疲れ様です。
    スタッフと家族の関係が対等だということは私も感じています。
    最近の様子を伝えると「そう、教えてくれてありがとう。ところで最近調子はどうなの?」と子供の話を始めたり。”スタッフ”と”家族”というよりも、”人”と”人”として関わっているといった印象を受けます。

    シャワーに関しては、その方の希望があれば夕食後にしたり、朝にしています。シャワーは立位の方は足元にラバーマットを引いて滑らないようにしたり、座る方はシャワーチェアに座り替えて実施しているので、トイレに座ったままシャワーをするといった光景は見たことはありません。介助の方法も決まっているので安全に、体の状態にあった介助をしているようです。
    富士見 石井

    返信削除
  7. フィーカセット、富士見にも設置して家族様と一緒に自由にお茶が出来る時間できるようにしたいですね。施設の階段、分かりやすくてこれなら踏み外すことも少なくていいですね♪ 佐生

    返信削除
    返信
    1. 佐生さん、コメントありがとうございます。そう、バーカウンターあたりを活用して出来るかなー等と私も感じていました。スウェーデンと違った形でも、実現させたいですね。そしたら話しやすい空間がと時間が増えるのかも、、(期待)
      青柳さんが研修している施設と比較すると私達がお世話になっている施設はオープン5年ということで新しい施設なので、ハード面が使いやすく工夫されているように感じます。青柳さんともその話題になります。その点も職員が「環境が良い」「ここだからこそ働きたい」と思う理由の一つかな、とも感じています。(それだけではないと思いますが) 
      街を歩いていても思うのですが、日本に比べると階段の高さが低いように感じます。日本では様々な高さがあってドキドキすることがありますが、そういったことはありませんね。それでもこちらで踏み外して石井さんに支えてもらいましたが、、、(笑)きっと雨のせいです。 富士見三浦

      削除