2019年10月11日金曜日

研修10日目 2019.10.10

  God morgon!(おはようございます!) 今日は早番の7:00~14:00のシフトになります。
 
出勤時少し霧がかかっていました。

今日は2Fユニットでの半日の様子を報告していきたいと思います!
 7:00 3Fのリビングにて山下さんと職員とともに夜勤者から申し送りを聞き、コミュニケーションをとっています。この時、いつも違った光景が・・・。
 7:15 2Fユニットに向かって、昨日車で送ってくださったマリータさんと、その車に一緒に乗ったペイさん(笑)と一緒に今日の早番の業務を行っていきます。まずマリータさんとペイさんとで話し合って、マリータさんが「Y様のところに行ってくるね。」みたいなことを言っていて、ペイさんは頷き、ペイさんはE様の方へ対応に行かれました。Y様の朝食および薬を準備をしてからY様の居室へ伺います。
ミキサー食用の朝食(オートミールとバターと水を熱しながら混ぜたもの。粘り気のある食べ物。)
実際に試食してみたが、少し塩味があるが味がない。なのでいつもジャム等をつけているとのこと。
スウェーデン人が良くこれを召し上がるものだそうです。
 まず今日排便が滞っているとのことで浣腸をします。寝間着として着ていた薄目のワンピースを脱いで、上半身のみ清拭実施。左脇が拘縮されていて、そこの部分はうウォッシュクリームを使って綺麗にされていました。そして上半身全体に保湿クリームを塗って普段着に着替えます。体位変換時にY様は「あぁー。」、「うぅー。」等と仰ることが度々見られました。ベッドをギャッチアップして食事介助実施。右上図のジャムの上にある白い粉末は粉砕された薬であり、食事とともに薬も内服されました。口腔ケアをしてから、一昨日山下さんが紹介した、ベッド上で移乗リフトで持ち上げて、排便が出るまで座って待つという流れを行いました。しか5分か10分経っても出なく、腹部マッサージを行っても出ませんでした。ひとまず様子を見るとのことで、ズボンを履かせて、痰等を吐き出すため使い捨てエプロンをつけて一旦退室することになりました。
2種類の浣腸薬(Y様の浣腸薬は左図)
8:10 A様のオハヨウケアに入りました。下半身にはパットだけしかついておらず、薄いパンツはベッドの足元に置いてありました。マリータさんは周辺が汚れていないかを見て確認をしていました。夜中によくご自身で、薄型のパンツを脱いでしまうことがあるそうです。汚れていなかったことを確認しトイレ誘導し、トイレにて整容し、上半身を清拭し、更衣介助を行いました。この時の排泄アイテムはパット+薄いパンツではなく、普通のリハビリ紙パンツを履いておられました。そしてダイニングへ誘導しました。マリータさんが環境整備をしている時に、ベッドカバーの上に大きめの敷きパットを敷いていました。なぜなのかと問いかけると、日中居室にてパンツを脱いでしまうことがあることのです。A様はグルテンフリー食品を召し上がれているとのことで、朝食はご自身のグルテンフリーのパンを召し上がれていました。
左図:A様の退室時のベッドメイキング。右図:A様のグルテンフリーのパン。
9:20 C様の食事介助するため訪室。排泄介助等はペイさんがやってくださっていました。移乗リフトを使ってベッドから車椅子へ移乗する。音楽を流して食事介助実施。C様の朝食は6時台と9時台にやっているとマリータさんが仰っていました。量はわからないですが、その方の年齢に合わせた量だとは思います。
C様の食事介助の様子
9:30 「ピンポーン」とインターホンが鳴り、マリータさんがドアの鍵を開けると、E様の旦那様が来られました。今日は木曜日で、日曜日まで家で旦那様と一緒に過ごすため、迎いに来てくださいました。そしてE様は旦那様と一緒に行かれました。
 
左図:お客様専用出入り口。右図:ダイニングの窓からの子供達が遊んでいる様子。

 10:00 今日はソニアさんが休みとのことで、マリータさんが昼食の準備をされていました。ここの施設では主にソニアさんとナンナさんが主に料理を作ってくださっているとのことです。ナンナさんが食事のメニュー表はナンナさんが作っているそうです。そのメニュー表を見て、ソニアさんが必要なときには出勤して頂いているそうです。
左図:メニュー表。右図:ソニアさん。(ナンナさんの写真がなかったです。すみません)
10:45 マリータさんにA様のタクティールケアをしてもいいですか?と聞き、「OK.」と仰り、A様にダイニングへ誘導して手のタクティールケアをしました。実施中、ちょっと目がキョロキョロ動いていることがありましたが、お互いアイコンタクトを取ると、ニッコリと笑顔で返してくださっていました。実施後はポケトーク使って、「Hur var det?(どうでしたか?)」と伺うと、普段言葉を発しないのですが笑顔で答えてくださっていたことはわかりました。実施中に相槌や笑顔やアイコンタクト等を取りながら行っていましたが、やっぱりスウェーデン語が話せたらもっと楽しいだろうなぁと思うこともありました。過去に行った先輩たちはタクティールケアをしているときに、どんなコミュニケーションを取ったりしたんでしょうか?
A様の手のタクティールケア実施。
 11:45 ヤネットさんが出勤。キッチンにて申し送りを行いました。その中で、「AKIがA様のタクティールケアを行いました。」と報告している場面もありました。

昼食(ミートハンバーグ、フライドポテト、サラダ)
12:00 昼食開始。私は昼食を食べる前に、D様の食事介助を見学しました。強いむせ込みが見られることがありましたが、冷静に少しタッピングをしたり、D様に吐き出して頂くように行っていました。
 12:45 Y様のベッド臥床介助をしに居室へと向かいました。ベッドに移乗してからのパット交換時、排尿のみでした。結局、朝の浣腸をしてから排便は出ていないとのことでした。夕方か夜中に出るだろうと言っていました。ベッド上でリフトで身体を持ち上げて排便をするという、入居者様または職員にとって負担が減るやり方ではありますが、時にはパット上で便失禁してしまって清拭をすることもあるそうです。
 13:00 マリータさんとダイニングにて会話をする。その時にヤネットさんが来て、交代し、3Fの事務室に行って記録を打ち込んでいました。しっかりとお互いコミュニケーションをとって記録を打つ時間も作られています。 記録作成して再びリビングに戻って会話し、14:00で退勤しました。

 ここで私が気になったものを1個だけ紹介しておきたいと思います。
 先ほどのA様のベッドカバーに敷いていたものは、防水シーツくらいの大きさのある敷きパットであります。汚れていたときはもちろん、1日1回交換しているとのことです。
防水シーツのくらいの大きさのある敷きパット
この後は宿泊先に戻って初めて洗濯機を使いました。去年はトラブルあったそうですが、今年はトラブルなくできました(笑)。
スタッフに依頼してこのカードを使って地下のランドリー室に入ります。

 そして去年行った宿泊先から近い、呑み屋(バー)に山下さんと一緒に行ってきました。とても雰囲気が良くて、料理もおいしくて、店員はユーモラスな(笑)方でした。


ドイツ製のビールと肉料理(ソーセージと鶏皮肉ステーキ)。香ばしくて美味しかったです!
ドイツでは毎年10月に「ビール祭り」みたいなイベントがあって、
ここの呑み屋もそれにちなんだメニューを提供しているそうです!

ユーモラスな(笑)店員とツーショット
 明日は休みですので、しっかりと休んでから観光しに行こうと思います。
吉見



山下です。早番研修です。
7時から夜勤者からの申し送りから始まります。今日はとても和やか雰囲気です。
なぜなら、3匹の犬たちも夜勤開けだからです。
この3匹の犬たちは夜勤専従の方が飼っている犬で、温かい環境づくりのひとつになっています。癒されます。
3匹のわんちゃん、またいつか会いましょう!


3匹のワンちゃん!
夜勤お疲れ様でした。


お昼前にL様と職員のアフサナーさんと散歩に出ました。
施設を出てL様は習慣のポストの中を確認して、さ~、スタートです。今日はいつもとは違う道順で歩きます。アフサナーさんは道端のあちらこちらに咲いている野の花を摘んでいます。少し離れたところに緑の森と湖もあります。クルミを食べているリスたちもいます。なんて、かわいいんだろう~。
スウェーデンの人たちは日頃から自然と共存している意識が高いを思います。
ステキなことですね。
L様の前頭葉側頭型認知症。よく散歩に行きたいと言い、午後から落ち着がなくリビングを行ったり来たりする症状があります。
車の音がすると、「車が来るよ。」「これはボルボだね。」と何の車種かを教えてくれます。昔、車が好きだったそうです。
L様はとても穏やかに散歩を楽しみます。でも症状は静かに進んでいるそうです。


森と湖。リスたちもいます。

ポストをみるのが日課のL様。

散歩中。
アフサナーさんが摘んだ野の花。ステキです。

SIÖBERGA GÅRDのアクティビティを紹介します。
入居者様と職員がマンツーマンで行うアクティビティを多く取り入れています。散歩、読書、マニュキュア、音楽・・・。日本のように集団で行うアクティビティは、ほとんどないそです。
今日はアフサナーさんが「コマ」を出してきました。
コマの独特な模様は、回転する様子だけを見ていても、その色の変化など、見飽きないものがあります。
同時に回して、早く倒れた方が負けという遊びをしていました。みなさん上手にコマをまわします。初心の私にはなかなかの難関で、うまく回せません。
静かな空間でみなさん楽しそうにコマ遊びをしていました。


コマの色合いがステキです

早く倒れた方が負け。

A様も上手にコマを回します。


新聞を読んでいたT様。「ニッポンが載っているよ!」と教えてくれました。
日本の観光スポット、金閣寺が紹介されています。
T様が私たちが日本から来ている研修生だと認識してくれていることに、とても感激しました。

金閣寺だ~


昼食が終わりA様と一緒に何をするわけでもなく、ソファーに座っていました。
A様は前頭葉側頭型認知症で言葉が話せません。
その横を職員のみなさんが通りかかるたびに「Hey!A~!」と声をかけくれます。
みんながA様のことを気にかけてくれていることに、たくさんの愛情を感じました。
A様はなんてしあわせなんだろう。
SIÖBERGA GÅRDの優しさと温かさを感じずにはいられません。
これが「人格の尊重」なんですね。
私もとても幸せな気持ちになりました。


このソファーに座って・・

今日という日にも、感謝して。
山下

7 件のコメント:

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  2. 山下さん吉見さん研修お疲れ様です。今泉です(すいません上の削除は私です。間違ってしまいました)。
    お二人が研修やスウェーデンでの生活からいろいろなものを見て感じて吸収しようとする様子がとても伝わってきます。私もブログを通して考えることが多く、楽しませてもらっています^^
    タクティールケアの実施も素晴らしい~!!吉見さんの「どのようなコミュニケーションをしていたか」という質問ですが…私はタクティールケア中にお話しはほとんどしていません(お二人のように言語能力が高くないのもありますが)。だけど「よろしくお願いします。」「あなたのそばにいたいです」と言う気持ちはしっかり込めて。言語コミュニケーション以上に伝わるものがあると実感しました。そのように関係作りやコミュニケーションの目的だけでなく、休息や固縮した手の緊張緩和の目的でも実施していました。お二人も是非、お一人お一人の生活に合わせて今後もタクティールケアを活用してもらいたいと思います!もし実施できなかったとしても1回であきらめたりせずに、「どう関わったらいいだろう?」「どうして実施できなかったんだろう?(それは状況か?時間か?症状なのか?)」等…考えることで見えてくるものがあると思います。ファイト!

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    1. 今泉さん、コメントありがとうございます!
      そしてタクティールケア時のアドバイス、ありがとうございます!
      今後の研修もスウェーデン語の勉強をしつつ(笑)、色々なことを観察・考察をしながら、タクティールケアを行っていこうと思います!
      頑張ります!
      吉見

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    2. 今泉さん、アドバイスありがとうございます。
      ケアする側も「癒し」「温かみ」を感じ、「タクティールをさせてくれてありがとう!」という気持ちになります。それが入居者様に伝わればいいなと思っています。タクティールケアが言葉に代わるコミュニケーションになるように気持ちを込めて、頑張ります。
      山下

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  3. 山下さん、吉見さん、研修お疲れ様です。研修の様子を本当に詳しく説明していただき、本当に日々の研修が充実していることがわかります。
    施設に職員が飼っている犬と一緒に出勤するだなんてすごい!日本じゃ絶対に考えられないですね。でもそれで利用者の方が癒されるならいいと思います。
    リスがクルミを食べているだなんて・・・。
    駒もなんだか変わっているように見えます。日本の駒とは違う感じですよね?
    研修頑張ってくださいね。 
    富士見 小松

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    1. 小松さん、コメントありがとうございます!
      犬と一緒に出勤だなんて、私もびっくりしました!その時の入居者様の反応が見られたら良いなと思っています。
      駒以外にも、2Fユニットには「だるま落とし」みたいなものもありましたよ! それも何だか変わっているような・・・気がします。
      引き続き頑張ります!
      吉見

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    2. 小松さん、いつもコメントありがとうございます。
      3匹のワンちゃん、すごく大人しくかわいいんです。また会える日を楽しみにしています。
      そう!チップとデールが追いかけっこもしていました~(笑)。
      コマは意外に難しくて私は回せませんでした。入居者様の上手なこと!
      小さくて、とても色合いのいいコマでしたよ。
      山下

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