2019年10月19日土曜日

研修18日目 2019.10.18

 Hej! Resten blir mindre.(残りが少なくなってきました。)

野ばらの実の木(左:6:30頃。右:14:00頃)
今日は早番出勤となります。昨日のブログで説明があった「昼食の準備」ですが、実は4,5期生達から頂いた「お米」を夜中、研いで水に浸していました。ちなみにスウェーデンの水は日本の水より硬水であるため、1,2時間以上の米の吸水をした方が良いみたいです。そして塩と「ふりかけ」を使い、おにぎりを作って、入居者様と職員と一緒に召し上がることにしました。本来私達が研修期間中に日本食が恋しくなった時に食べて欲しいとのことでしたが、すっかりスウェーデン食に馴染んでしまい、日本食を食べていませんでした。しかし折角持ってきた「お米」でしたので、研修先でお世話になっている職員や入居者様に日本食を提供したく、事前に施設に提案したところ、今日に至りました。今日はそれと合わせて報告していきたいと思います!
ソニアさんから炊飯器をお借りしました。Tack så mycket!

 7:00 夜勤職員からの申し送り。先日の夜勤を体験をしてほとんど穏やか印象があったのに、申し送り時にはしっかりと入居者様の夜間の様子について色々と報告をしていました。また話している内容はわからなかったが、この施設では日本みたいに日勤と夜勤両方やるのではなく、日勤専従と夜勤専従と分けられているので、ある入居者様の最近の日中の様子や夜間の様子を情報共有している様子が何となく見受けられました。
 7:15 M様の居室に伺い、薬の服薬介助を行う。ベッドで眠られていたが、すぐに覚醒され、インゲヤードさんが「スコール。」と声をかけながら、ご自身で内服されました。もちろん飲んでいる物はお酒でなくても、お酒がご本人様にとって一つの楽しみというものを考えてコミュニケーションをとっているのだなと感じました。その後T様がダイニングにおられていたので、T様の居室に伺って、環境整備およびごみ回収をしていました。ベッドだけでなく、ソファー椅子もしっかりと綺麗にしていました。
 7:30 L様とV様の居室に伺うが、お二方とも眠られていたので、ダイニングにてT様と一緒に朝食を召し上がりました。
朝食(ローストハムとSwidishキャビア(タラコ)ペースト(塩気があるが、美味しかったです。))
8:00 L様が寝起きの状態で起きられました。朝食は居室にて召し上がれました。
 9:30 インゲヤードさんにM様の朝食のサンドイッチを提供してほしいとのことで、指示内容を聞き自分で作って提供しました。「Thank you.」と言ってくださり、ほとんど全量で召し上がれていました。
 10:00 Z様の居室に訪室して、顔を拭き、手の拘縮部位も拭いていました。リフトでベッドから車椅子へ移乗介助し、3Fユニットへ誘導しました。
4点柵ベッド(写真UPされていなかったのでUPしました)
10:40 インゲヤードさんから、ダイニングにてV様の刻みバナナの食事介助を依頼されて実施しました。特にむせ込みもなくできました。
V様の食事介助を実施しました。
11:00 カタリーナさんが昼食準備。インゲヤードさんがZ様の食事介助に入られました。その後2人で協力しながら昼食の準備をされていました。
今日の昼食は焼きサーモン(オリーブオイルと胡椒がかかっています。すごくいい匂い!)
一方私は、今日のおにぎりの準備をしていました。一応8時に山下さんと一緒におにぎりを握っていました。3Fユニットではダイニングに来られる入居者様が皆同じテーブルに座られていますので、6種類のふりかけをディップ方式にしてみました。
「おにぎり」と「ふりかけ」(指導者レナさんにふりかけの味の説明するのに少し苦労しました)
  12:00 昼食開始。L様、M様、T様、指導者のレナさん、カタリーナさん、インゲヤードさん、正看護師のカタリーナさん、用務員のオークさんとミッケさん、そして私10人でダイニングにて賑やかに召し上がりました。今日は焼きサーモンとサラダとポテトに加えて、おにぎりも提供しました。
皆さん、おにぎりを召し上がれています。
 入居者様に関してはL様しか召し上がれなかったのですが、ほとんどの職員は2個召し上がっていました。指導者のレナさんは3個も召し上がれていました。職員の皆さんは、色々なふりかけの味を試していて「Very good.」や「I like cabia(タラコが好き)」等と話されていました。そして最後に日本語で「ありがとう。」と言って下さり、日本食を味わってくださって良かったと思いました!やって良かったと思います!その後、私から指導者のレナさんに、余ったふりかけを使ってくださいと伝えて「Oh! Thank you!」と喜ばれ受け取ってくださいました。

 13:00 L様が外に今出たいとの訴えが始まりました。少しの間傾聴していて、ちょうどインゲヤードさんが来て、「いっしょに行こう」(事前に行く予定にはしていました)とのことで、L様とインゲヤードさんと一緒に散歩に出かけました。ここからは写真とコメントを合わせて説明していこうと思います。

先日の私のブログで紹介したルートからスタートします。
湖を眺めながら坂を登っていき、
先日は鯉の池の所で左に曲がっていましたが、今回は真っすぐとロングコースへ行きます!

車が来る度に、L様が「車が来る!」と仰っていました。
また私の事を心配してくださることもありました。

紅葉の所で立ち止まる時も。
また途中で湖を眺められて気持ち良いです。
ここで左に曲がって、紅葉と住宅街を眺めながら行きます。

石畳の所で左に曲がります。

 ここでふと気がつきました。今歩いている道(上図)がちょうど最寄りのバス停から降りて研修先へ向かう道だということを・・・。というわけで、最寄りのバス停から研修先への徒歩ルートのご案内をL様の散歩の様子と合わせて紹介しようと思います。

 Hässembly strand駅から、「Backlura」行きの119番バスに乗って、研修先施設の最寄りである「Vidholmsbackarna」バス停に降ります。降りると、ピザ屋さんが見えます(左上図、ここで入居者様と一緒にピザを食べていたりとかあるそうです)。そのピザ屋さんの所で左に曲がります。すると私が撮っている「野ばらの実」の木(中上図)を通過して分かれ道の所で、左に曲がって坂を下っていきます。

 左上図から右へと順番に、どんどん下って行きます。

 すると、左手に黄色い建物が見えてきました。ここが研修先の施設となります。バス停からの距離としては約500mです。
 以上でL様の散歩が終わりました。時間のトータルは何と約1時間!すごい!散歩している最中でもL様は何とも疲れもなく、淡々と散歩していましたからびっくりしました!

 14:00 散歩から戻り、L様は居室に戻られました。T様と職員と一緒にリビングにてカフェをとりました。そのときにL様が何度かリビングに来られて、ポストカードのことを気にされていました。散歩の時に確認をしていましたが、すぐに忘れてしまい、インゲヤードさんがL様と一緒にごみ捨てに行きながらポストカードの確認をしに行きました。そして施設に戻られるもあまり変わらず、15時前に頓用薬を内服しました。
 15:00 FIKA開始。T様とM様とL様と一緒に召し上がりました。カタリーナさんがL様と一緒に気を紛らわせるためか楽しく歌を歌ったりとかをされていました。FIKAの最中は落ち着いてはいましたが、3:15過ぎになって、再び外に出ようとされていました。そこで職員と相談し、居室にて足のタクティールケアを行うことにしました。途中職員が介入してL様とコミュニケーションを取るなどのお手伝いをしてくださいました。しかしL様の周りにあった靴下や靴を見た時に「外に出よう」という願望が出てきて、あまりうまく実施することができませんでした。今後やる際は、ご本人様の様子を観察しつつ周りの環境を確認しながらやっていこうと思いました。

 というL様の一日の様子を入れている部分がありました(先日のブログにも入れました)が、私なりにひとつ学んだことがありました。それはL様に対して明確なルール(「ダメなものはダメ。」と厳しく対応すること等)があっても、「私達はあなたの家族でもあるのよ。」としっかりとL様と向き合って笑ったり表情を変えたりしてコミュニケーションをとっていることです。実際、今日の昼食後にレナさんがL様と笑顔を交わしながら寄り添って会話をされているのを見られました。山下さんの意見にもありましたが、決められたルーティン・ルールだけをこなすだけではなく、しっかりと1人の入居者様とコミュニケーションをとることが大切であると、今日一緒に散歩しながら、そんなことを発見した日でもありました。
 明日と明後日は休みとなります。しっかりとOFFして休みたいと思います!

吉見



山下です。吉見くんのブログにもあったように、4、5期生にもらったお米でおにぎりを作りました~。(4、5期生の皆さん、私たちのためにくれたのに、ごめんなさい・・)
前日の夜にお米をといて一晩水に浸しておきました。
美味しいごはんが炊けますように。

4,5期の皆さん、ありがとうございます!


翌朝、炊飯器でお米を炊いて、、、出来ました!
ドキドキしながら蓋を開けると上手く炊けています。
そして、吉見くんとアツアツのご飯を握って、たくさんのおにぎりが完成です!
みなさん喜んでくれるといいな~。お昼が楽しみです。


ご飯が炊けました~


おにぎりむすんで!

こんなにたくさん、出来ました~


お昼までの間、B様の手のタクティールケアをさせてもらいました。もう、何度かタクティールケアを受けているので、両手を出して待っていてくれます。
半日の疲れを癒して、リラックスしてもらえますように。そして、信頼関係も深まりますようにと願いを込めて行いました。
タクティールケアが終了すると「Tack!(ありがとう)」と言ってくれました。
こちらこそ。
タクティールケアが終わると自然にこちらも感謝の思いがついて出てきます。タクティールケアの実践を通して、実践前より少し優しくなっている自分にも気がつきます。

そして、タクティールケアのあとは、マニキュアをおつけしました。これも、ホーベリヤゴードでいう1対1のアクティビティですね。
マニキュアはB様が自分で何本か持っていて、色も選んでもらいました。
タクティールケアの効果か、B様の指の動きがなめらかになりました。


タクティール中




昼食の時間になりました。私たちが作ったおにぎりも皆さんに1個ずつお皿に盛ってお出しします。ふりかけは6種類の中から好みの味を選んでもらって。自己決定ですね(笑)
A様はおにぎりをナイフで切って食べていました。
これ、何ていうの?と質問があり、「おにぎり」と教えてあげると「おにぎり、Good!」と言ってくれます。
職員のみなさんからも「おいしかったよ。ありがとう!」と言ってもらえて、ホッとしました。
まさか、ホーベリヤゴードでおにぎりを作るなんて考えもしていないことでした。
みなさんに日本の国民食を知ってもらえてよかったな~。
入居者様、職員のみなさんありがとうございました。
そして、お米とふりかけを持たせてくれた4、5期生のみなさんありがとう!

ふりかけは「自己決定」してもらいます!

ここで福祉用具を紹介します。これがあったら便利だなと思った小さな福祉用具です。

1.コップ
角に丸みがあって、鼻にあたる部分がカットされています。頭を後ろに反らさずに中身を飲みほすことも出来ます。半透明なので、残量もわかるし、口元についたとろみも角の丸みでぬぐうことができます。


丸みのあるコップ

2.注射器(プラスチック)
口角からこの注射器(プラスチック)を使って、水分を提供します。口が開けずらい方に使用しています。
プラスチックの注射器
これで水分提供します

3.お皿の仕切り
お皿から食べ物をこぼさないように支えになってくれてます。こぼさず、すくうことが出来てきれいに食べられます。
お皿の仕切り


4.スプーン
金属製ではないので、口当たりの優しいもシリコン製のスプーン。
柄も長く持ちやすいように設計されています。

柄の長いスプーン


小さな福祉用具ですが、入居者様の立場に立って考えて使っているのがわかります。
そして、ケアする側も使い易いやすいことが大切です。
ささいなことですが、ここでも「個別ケア」がなされていました。


今日という日にも、感謝して。
山下

9 件のコメント:

  1. お疲れ様です。
    おにぎりおいしそうですね。
    みんなの笑顔が見えます!
    これから寒さも増すと思います、体調に気を付けて楽しく経験をしてきてください。
    きはち 小島

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    1. 小島さん、コメントありがとうございます!
      おにぎりを作って、皆さん喜ばれていましたので、良かったです!
      日に日に寒くなってきましたね。体には気をつけていきたいと思います。
      日本も寒くなってきているみたいなので、お身体にはお気をつけてください。
      残り、色々と経験していってきます!
      吉見

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    2. 小島さん、コメントありがとございます。
      そして、小島さんたちに頂いたお米がおにぎりになるなんて。
      入居者様、職員のみなさんに日本の国民食を知ってもらい、喜んで頂けてよかったです。とても楽しい経験になりました。
      終盤に差し掛かかり、すでに寂しい気持ちになっています。
      一日一日を大切に頑張ります。
      山下

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  2. おにぎりにふりかけ!とても美味しそうではありませんか!
    串崎です。入居者様や職員に提供するというのはナイスアイデアですね!

    散歩1時間も歩くことにも驚きです。
    丸みのあるコップは日本にもあるのでしょうかね。

    家族の方は来所されているのでしょうか。
    去年アガディールでは家族の方がご自分で冷蔵庫をあけて飲み物を用意したりされている姿に驚いていましたが、そういう姿は見られますか。

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    1. 串崎さん、コメントありがとうございます!
      本当におにぎりを作って、日本の文化を伝えるというのも、ありだと思いました! 今後の研修の参考になると思います。
      本当にスウェーデンでは散歩を大事にしている国でもあり、L様もよく散歩されていたかと思います。だからあんなに歩いても疲れないとは思います。
      丸みのあるコップは日本にあるかは調べてないですね・・・。あるような気がしますけどね。

      家族の方は、この研修期間中には2回程見られました。しかし冷蔵庫を開けて飲み物を用意したりされている姿とかは見ていません。むしろ居室に冷蔵庫はないと思います。でも先日のブログで説明した「誕生日会」とかに来所されることはありました。
      ご質問頂き、ありがとうございます!
      吉見

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    2. 串崎さん、コメントありがとうございます。
      おにぎりは特に水加減が心配で炊きあがるまではドキドキでした。上手く炊けて、たくさんのおにぎりも出来て、楽しい経験でした。
      何より、入居者様、職員のみなさんが「おいしい!」と食べてくれたことがとてもうれしかったです。
      本当は私たちが食べるためにプレゼントしてくれたものだったんですが(笑)。
      お米とふりかけを持たせてくれた4、5期生の皆さん本当にありがとございました!

      丸みのあるコップ、ネットで調べたら日本にありました。とても使いやすいので2階のフロアでも使ってみたいですね。

      家族様の訪問は私は1回しか見たことがなく少ないなと感じています。スウェーデンの方は一番に家族を大切に想っていると聞いているだけに気になりますね。今度聞いてみますね。
      串崎さん、咳は完治しましたか。お大事にして下さい。
      山下

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  3. 吉見さん、山下さん

    お疲れ様です。
    お仕事、終盤に入ったのですね。
    1か月、あっという間ですね。長いようで短いですね。。
    これからは、「帰りたい」「帰りたくない」「帰れる~」と気持ちも変化することでしょう。複雑です。
    でも、この経験はこれからの仕事はもちろんですが、人生にとっても最高の1ページになると思います。

    もう少し、ガンバレー!!

    風邪など引かないよう気を付けて下さい。

    事務管理 永山でした。

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    1. 永山さん、コメントありがとうございます!
      本当に長いようで短いものですね。散歩していると、「帰る」という文字に複雑な気持ちが混ざることはありますね(笑)。
      でも最高の1ページになるよう、頑張って楽しんでいっていきます!
      いつもありがとうございます!
      吉見

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    2. 永山さん、コメントありがとうございます。
      研修も終盤に差し掛かりました。
      帰りたくないな(笑)。と思いますが、日本に帰ったらホッとするんでしょうね。
      いつも応援をありがとうございます。励みになっています。
      山下

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