2019年10月8日火曜日

研修7日目 2019.10.7

 Hej! Det är soligt idag!(今日も晴れです!)


休み明けてからの、3回目の研修となります。今日は11:45分から3Fユニットにて出勤です。今日の担当はIngegård(インゲヤード)さんです。親切で細目に英語で説明してくださいました。あと前回も一緒だったカタリーナさんもいました。今日は色々なことがありましたが、その中でもL様の今日の一日の流れを、遅番の流れと合わせて、紹介したいと思います。
 11:45 昼食を作っている最中であります。その際L様は少し落ち着かない様子が見受けられていました。
左図:昼食(タラのフライ、マッシュドポテト、サラダ)。右図:インゲヤードさん(左)、カタリーナさん(右)。

 12:00 昼食開始。ダイニングで召し上がる方もいらっしゃれば、居室で召し上がる方もいらっしゃいます。L様はこの時は居室にて召し上がれていました。
 12:30 一部の入居者様を居室に誘導し、口腔ケアをし、ベッド臥床し、排泄介助を行います。今日は天気が快晴ということもあったので、L様と一緒に散歩をすることになりました。もちろん、散歩する前にトイレ誘導をします。L様は排泄処理はご自身でできるそうなんですが、なかなか行こうとされないことがあるそうです。この時は職員が工夫して声掛けをしてトイレに行かれました。排泄後、L様はインゲヤードさんと一緒に散歩に出かけました。


 湖の方に下って左に曲がり、右手の湖を見ながら歩いていきます。そして道なりに沿って登り坂に入ります。地味にきついです。でもL様は難なく登ってちゃいます。


 途中、日本の鯉がいる池に辿り着きます(右上図)。写真では見えますかね?

 ここから少し下ってからのまた登り坂になります。途中、L様は車を見て楽しまれることも。また昔は「VOLVO」の車に乗っていたとのことでした。


  登り切ったときはこんな感じになります(左上図)。ここから下っていきます。それなりに傾斜があります。


  その坂を下ったら、左に曲がります。この時に途中立ち止まって、向こうの車を見て、「Kommer(来て).」と仰り、停車している車を呼び寄せる言動が見られることがありました。よほど車好きであることがわかりました。そして左手に施設があり、散歩終了。大体20分くらいで終わりました。ここでポストの手紙を確認をします(右図)。L様はよく手紙を確認することを日課としているそうです。その時は職員付き添いのもと行っています。

13:20頃 施設に戻り、ここでダイニングにて職員間とお話をしました。スウェーデン語で何について話しているのかわからなかったのですが、インゲヤードさんや正看護師のカタリーナさんから私に英語で教えて下さり、「ある入居者様の話」、「今日の昼食の入居者様の様子」、「子供の感染」、「お花について」などについて話されていたそうです。

 14:30頃 入居者様の排泄介助に入ったり、15時のフィーカの準備をしています。飲み物は入居者様の好みに応じて提供しています。緑茶を飲まれる方もいらっしゃいます。
今日のFIKAは、何と綺麗なケーキ!職員によると、夜勤職員の誰かが夜勤中に作っていたそうです。
甘くて美味しかったです!でも日本人にはちょっと甘すぎるかもしれません。
  15:00 ダイニングにて入居者様と一緒にFIKA。L様も一緒でした。この時、L様はケーキを召し上がってからの、ドライフルーツと赤ワインを召し上がれていました。というのは、日中、何かを食べたいと何度か仰ることがあり、その食べたいといいう欲望を抑えるために提供していると思われます。FIKAをしていると、L様が途中興奮状態になられます。職員が傾聴するも、落ち着かず、頓用の精神安定剤みたいなものを内服しました。その後居室に戻って、インゲヤードさんがL様の傾聴対応に入られました。L様が居室にてウロウロされていても、インゲヤードさんはソファーに座って様子を見守っていました。たまに「Lさん!」、「Nej!」とインゲヤードさんが発していることも。1時間弱インゲヤードさんが傾聴したが、あまり落ち着かず。ユニット内を徘徊されていることもありました。ちなみにこの時、カタリーナさんは今日の夕食の準備をされていました。
今日の夕食のSwedishソーセージを解凍中。デカい!

 16:00 L様はリビングのソファーに座られました。その際には右手にはサングラスを持っておられました。どこか外に行きたいということが良くあるとのことです。職員からL様と一緒にいててとのことで、一緒にソファーに座りました。どうしようと考えたところ、とにかくL様が発していたことを、「Jag(はい).」と発したり、首を縦に振りながら、お話を聞きました。そして居室内またはユニット内で徘徊していて、色々と言葉を発していて、少し疲れが見られたのか、落ち着かれました。
 17:00 L様が手紙を見てくるとのことで、一緒にポストボックスに向かいました。結構大量にありました。それを施設に持って帰り、そのまま居室に戻られました。そして17:30に夕食開始をなるそうので、職員が準備および声掛けを行っていました。

夕食(Swidishソーセージのチーズ焼き、フライドポテト、サラダ、グリーンピース)

 17:30 ダイニングにて夕食開始。L様も一緒でした。この時は落ち着かれていました。そしてL様は上図の食事を2杯分召し上がれていました。この施設では、食事の際、基本的には1人の職員はご自身で食べられる入居者様と一緒にコミュニケーションを取りながら食事を召し上がり、もう1人の職員は食事介助に入るという流れで行っています。

 18:00過ぎ 入居者様のオヤスミケア開始。このとき、L様はエレベーターに行こうとされていたので、リビングに戻って、カタリーナさんがリンゴとバナナを提供しました。読んでいただくとわかると思いますが、L様は外出したことや食事をしたことは忘れている方であります。今回は他入居者様のオヤスミケアを見てみたいと思いましたが、L様が落ち着かなかったので、職員からL様と一緒に会話をしてあげてと言われました。
 さぁどうしようか・・・。L様はスウェーデン語で何を言っているかわからなかったのですが、よく自己紹介をして、家族の話をされているのは何となくわかりました。ただそれを何度も仰るので、何か打つ手はないかなと考えました・・・そしてひらめきました!
L様とコミュニケーションをとったリビング
このポケトーク(山下さんから借りました)と指さしスウェーデン語本を使って、L様に声をかけて指を指しながら、スウェーデン語で「私はこれを学びたいです。」とポケトークで言ってもらい、スウェーデン語を一緒に発していました。これが見事に的中したのか、続けて声掛けをすると、多少ズレはあるも、淡々と応じてくださいました。それを30分以上やっていました。そして職員がオヤスミケアが終わってリビングに来た時に、本来はL様はこの時間(大体19時前)くらいに、いわゆるsmall FIKAみたいな感じで、お茶とかを提供していたそうでしたけど、私のスウェーデン語の勉強のやり取りをしたおかげなのか、「Great job!」と言ってくださいました。その後はsmall FIKAを提供して、職員と一緒にお茶を飲みながら、TV鑑賞をしていました。

というわけで、今日はこのような遅番の流れ及びL様の今日の様子を紹介しました。
何かゆったりとはしていましたが、色々と学べた気がして楽しかったです!
今日を振り返って明日も頑張ります!
吉見


山下です。SIÖBERGA GÅRDに2日ぶりの研修ですが、いつも職員みなさんがさりげない優しさと笑顔で迎えてくれて、私の心を温かくしてくれます。今日は11時45分から20時45分の遅番です。

SIÖBERGA GÅRDは前頭葉型認知症、レビー小体型認知症、コルサコフ症候群の方のための特別住宅。一般的な認知症施設で受け入れが困難な重度認知症患者のための施設で、入居者数12名という少人数の施設です。

ここでは、いつもゆったりとした時間が流れています。ゆったりしているのは、ただ単に入居されている方の数が少ないということではないと思います。

こちらの施設では、職員はいつも入居者様と一緒に食事をします。
その中に私たちも仲間入りしています。
食事はとてもおいしく、その時間を大切にされているのが伝わってきます。
食事時、職員の方が「1ヵ月もスウェーデンで学べるなんていい会社ですね。私も日本で1ヵ月学びたい。」と言われ、それを聞いていたM様が「優しくならないと!」とユーモアで返す。そんな場面を見て、入居者様と職員の良い関係、コミュニケーションが出来ているんだなと感じました。


フィーカの時間

おいしいお菓子と共に休憩時間を楽しむスウェーデンの習慣「フィーカ」。
みんなを笑顔にしてくれます。
ここでも、午前に1回、昼食を挟んで午後に2回、およそ2時間ごとにフィーカを楽しみます。
そして、フィーカは入居者様や職員同士のコミュニケーションの場にもなっています。

フィーカ中、職員の方が(名前がわからなくて、すみません。)「日本語で『ありがとう』『こんにちは』『さようなら』はどう言うの?」と聞いてこられ、お互いの母国語を教え合いました。改めて、あいさつの言葉はステキな響きだなと思いました。
ちょうど、昨年今泉さんが日本語の「ありがとう」「こんにちは」「さようなら」、、を大切にしたいと言っていたように、私も気持ちを込めて伝えて行きたいです。

ゆったりとした時間の中には、「(多過ぎず、少な過きず)ちょうどいい」「みんながほどほどに幸せに」といったスウェーデンのライフスタイルも見え隠れしているようにも思えました。

認知症の方にとって何が大切なのか、もう少し時間をかけて考えていこうと思います。


先日、お伝えしたクスリをくだく器具ですが、写真のようなつくりです。
実際くだいてみると、きれいに簡単にくだけて、とても便利だと感じました。ただ、安全のためかピンクの容器は、使い捨てなので少しコストがかかるのかもしれませんね。



つぶします。

簡単にきれいにくだけます。

さあ、明日も頑張ろう!
今日という日にも、感謝して。
山下





3 件のコメント:

  1. 毎日良いお天気が続いているんですね。7日に沢山の写真をありがとうとコメントしたのは私です。すみません。山下さんも吉見さんも、なんだかとっても現地に馴染んで溶け込んでいる様子が伝わってきて、ほっこりします。日本の鯉がいるなんでビックリですね。こちらでも、今日という日に感謝して過ごしていきます。事務 北村

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    1. 北村さん、コメントありがとうございます!
      あのコメントは、北村さんだったんですね(笑)。
      日本の鯉がいるのはびっくりしました。他にもガムラスタンの中で、南部鉄器(多分そう)みたいな日本の物が飾られている所もありましたよ!
      明日も頑張ります!
      吉見

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  2. 北村さん、コメントありがとうございます。
    そして、事務所の皆さん、毎日コメントしてくれて本当にありがとうございます!私たちの励みになっています。
    散歩途中の鯉にはびっくりです。入居者様も散歩に出たら、必ず鯉を見るのが習慣になっているようで、立ち止まって眺めています。密かなパワースポットなのかもしれませんね。
    お名前がわかって、スッキリしました(笑)
    山下

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